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2008年 壊れたテレビの部品で構成




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木内貴志による作品解説
私事ですが、ここ数年、親戚や身内が亡くなることがあり、何度か、葬儀の後の火葬に立ち会うことがありました。
火葬場で行われる「納骨」の儀式のとき、必ず骨壺一番上に入れる「のどぼとけ」がありますが、これを見る度に、「ああ、よく見立てられてるなあ」と感心してしまいます。
この、何かを見立てるという考え方から生まれた作品です。
我が家にあった、自身が初めて自分で購入した15インチ画面のテレビが、使用およそ15〜6年でいよいよ映らなくなり、廃棄に困って置いてありました。
何度か修理したりして、思い入れのあるテレビだったのですが、壊れる時はもう、意識が戻ったり遠のいたりの繰り返しで、まるで生き物を見るようでした。
そこで、もしかしたら人の中に「喉仏」という仏様がいるように、テレビの中にも仏様がいらっしゃるのでは?と思い、思い切って分解し、それっぽい部品を採取し、それを再構成して仏様に見立ててみました。
画面下段左から「地蔵菩薩」「阿弥陀仏」「弥勒菩薩」でオマケに「鳳凰」という感じです。

出品展覧会

「キウチビデオフェスティバル2008 〜VHSからDVD-Rへ〜 」
「「キウチビデオフェスティバル2008 〜VHSからDVD-Rへ〜 」」 2008年9月1日(月)〜9月20日(土) GALLERY wks.(大阪府)